まだ早い?補聴器を買うタイミングとは【チェックシートつき】

聞こえにくいなと感じることが増えてきたとき、補聴器を使う事を少し考えたりする事はありませんか?
しかし補聴器=聾というイメージを持っていたりすると、かなり聞こえにくくなってから補聴器は使うものだと考える人が大勢います。

今回は補聴器はどのタイミングで使えばいいのかをわかりやすくご紹介します。

補聴器を使うタイミング

補聴器というと聞こえないイメージが強いため、実際には補聴器を使う必要があるのにつかわずに我慢しているというケースは相当あります。
補聴器を使うタイミングがわからなくて、自分はまだ補聴器を使えないのだと考える人もいます。

ズバリ使うタイミングを答えるのなら「聞こえにくいなと感じた時」が補聴器を使うタイミングです。
軽めの難聴の段階で補聴器を使用する事で、言葉を聞き分ける力を温存する事が出来ます。
長い期間難聴を放置していると、言葉を聞き分ける力が落ちてしまいます。
一度落ちた言葉の聞き取り力は、回復するためにはかなりの努力と時間を要します。
早い段階からの補聴器装用は、長い目で見た時に自分が楽をする近道でもあります。

自分がそもそも難聴かどうか、よくわからない・・・そんな人のためにわかりやすい簡易チェックを行ってみましょう。

聞こえの簡易チェック

以下の質問に自分は何個当てはまるか、数を数えてみてください

  • 聞き返しが増えた
  • 耳の後ろに手を当てて聞くようになった
  • 早口の声が聞き取りにくくなった
  • 呼びかけられても気がつかない時がある
  • テレビのドラマの声が聞き取りにくい
  • 周りが騒がしいと会話が聞き取りにくい
  • 複数人での会話が聞き取りにくい
  • 家族で見ているテレビの音が聞き取りにくい(小さいと感じる、うるさいといわれる)
  • 今まで聞こえていた虫や鳥の鳴き声が聞き取れない
  • 耳鳴りがし始めた

一つでも当てはまる事があった場合、難聴の可能性があります。
まずは耳鼻科へ行き、聴力を測定してもらいましょう。
そして難聴の原因を調べてもらい、治療を行う事で改善する場合は医師の指導を受けてください。
治療で改善しない場合は補聴器装用を考えてください。

この時医師によっては補聴器は必要ないと言われることもありますが、自分が聞こえにくいなと感じているならば補聴器を使用するタイミングです。
医師の許可が無いと補聴器を購入できないわけではないで、まずは認定補聴器技能者のいる補聴器専門店へ相談へ行ってください。

加齢による聴力の変化

年齢を重ねると徐々に聴力が低下していきます。
特に高い音から聞こえにくくなる傾向があります。

難聴は30代から始まっています。
子供には聞こえるけれど、大人には聞こえない音があるという事はご存知でしょうか?
個人差はありますが、60歳で3人に1人・70歳以上の3人に2人・85歳以上の5人に4人は難聴であると報告がされています。
難聴というのは56歳以上の32%に起きる、一般的な事で誰にでも関係がある事なのです。

高齢者特有の難聴は高音から聞こえにくくなります。
そしてこの高い音が聞こえにくくなると、言葉の聞き分けが難しくなっていきます。

例えば「かとうさん」と「さとうさん」の聞き分けが難しくなります。
ローマ字に直すと「ka to u sa n」「sa to u sa n」です。
母音の部分はどちらも「a o u a n」と同じです。
高い音は、この言葉を聞き分ける子音といわれる部分を聞き分ける帯域になります。

この高い音を聞き分ける帯域が聞こえなくなると、母音で言葉を聴く事になります。
すると「かとうさん」も「さとうさん」も「あおうあん」に聞こえます。
会話の前後の繋がりで、「さとうさん」なのか「かとうさん」なのかを予測して話を聞いている状態になります。

この状態を常に行っていると、会話をする時に非常に疲れる事になります。
常に神経を張り巡らせ、聞き漏らしをしないように必死に聞きながら言葉を予測している状態です。
予測できる話しであればまだ何とかなりますが、これが普段あまり話をしたことが無い人や予測しにくい内容の話になると途端に会話が理解できなくなってしまいます。
すると聞き間違いや聞き返しが増えていく事になります。

難聴による様々な弊害

難聴をそのままにしておくことは、想像以上に心身に大きな影響を与えます。
難聴は人とのコミュニケーションを阻害します。
話しが聞こえない事で、日常的な意思疎通が難しくなり生活をする上でも不便が増していきます。

難聴が起こす弊害には大きく6つの弊害があります。

  1. 老人性鬱の発症率が上昇する
  2. 認知機能が低下する
  3. 意欲低下
  4. 孤立感・孤独感の増加
  5. 引きこもり
  6. 転倒リスクの上昇

難聴は特に精神的に非常に大きなストレスを与えます。
人とのコミュニケーションが阻害されると、人との繋がりが分断されてしまいます。
家族間や友人間でのコミュニケーションがうまくいかない事が続くことで、気持ちが塞ぎがちになりどんどんと自分の殻に閉じこもるようになります。

聞こえない事を軽く考えがちな人が多いのですが、聞こえないという事は心身に大きな影響を与えるという事を頭に入れておいてください。

また心身の健康に与える影響だけではなく、物理的に身の危険を回避する事が困難になる場合もあります。
音は全方向へ貼り廻らせたレーダーです。
道路を歩いている時、自転車や車が見えなくても存在に気がつくのは「音」が聞こえてくるからです。

難聴になり聞こえなくなると、危険が近づいてきても気がつくことが出来なくなります。
道路を歩いていて突然車がやってきてヒヤリとしたりという体験を積み重ね、外出が怖くなって外に行かなくなるという事も難聴になるとよくある事です。

補聴をするとどうなるか

では補聴器を使って補聴をすると、どう変化するでしょうか?

補聴器を付けたことでいきなり若いころのような聴こえに戻るわけではありません。
言葉だけがハッキリと聞こえるようになるわけでもありません。

しかし補聴器を付けることで、確実に生活の質は向上します。
周囲との会話も楽しくする事が出来るようになります。
難聴になると周囲の人は大声で話しかけないとならないため、疲れるからと話しかけることをやめてしまう事が多々あります。
しかし補聴器を使う事で、普通の会話音で会話ができるようになるので会話が増えていきます。

また聞こえない事で遠ざかっていた、音楽を楽しむ事や外出を楽しむ事が出来るようになります。
友人との外出や食事を楽しむ事も出来るようになります。
スポーツや自然の中で過ごす事も楽しむ事が出来るようになります。

世界にあふれている「音」をもう一度体感して、楽しむ事が出来るようになります。
分断されていた世界との繋がりが、補聴をすることでもう一度つなぐことが出来るようになります。

まとめ

聞こえにくいなと感じたら耳鼻科へ行き、聴力を確認してください。
軽めの難聴であっても、自分で聞こえにくくて不便を感じているのならば補聴器を使うタイミングです。
何故早い段階で補聴器を使う事がお勧めなのかというと、言葉を聞き取る力を維持するためです。
聞こえない事をそのままにしておくと、言葉を聞き分ける力が落ちてしまいます。
一度落ちてしまうと取り戻すために膨大な努力と時間が必要になります。

年齢を重ねると誰しもが難聴になるので、少しでも自分に楽をさせたいのであれば早めの補聴器使用がお勧めです。
難聴で心身の健康を崩すことは知られていませんが、非常に大きな影響を与えます。
いつまでも健康でいるためにも、早めの対策をお勧めしています。

どんな補聴器を選べば良いのかわからない、自分は補聴器を使うタイミングなのかわからないという方は西部補聴器までお問い合わせください。

The following two tabs change content below.

北村 美恵子

認定補聴器技能者。これまで500名以上の方の聴こえに関するお悩みを解決してきました。西の風新聞にてコラムも連載中。 補聴器に関することなら何でもご相談ください。

関連記事

PAGE TOP