集音器とは?補聴器との違いも解説します

聞こえにくくなった時、補聴器を使ってみたいなと考える人も多いのではないでしょうか??
補聴器って実際いくらくらいするの??と値段を調べてみてビックリ!!30万・・・50万・・・100万!!

ビックリするような値段に、こんなに高いものは買えない・・・とあきらめてしまう人も多いのではないでしょうか。
そんな時テレビや新聞などの通信販売で「両耳2万円!」「すごくよく聞こえる!」という、うたい文句の宣伝を見てこれなら買える!と飛びつく人もかなりたくさんいます。

また両親や祖父母が聞こえにくくなったから、じゃあプレゼントしてあげようと通信販売で補聴器を購入してプレゼントしてあげる人も中にはいらっしゃいます。

でも ちょっと待ってください。
その「補聴器」は本当に補聴器でしょうか???

集音器と補聴器の5つの違い

テレビや新聞などで宣伝している「よく聞こえる」アイテムは、実は補聴器ではありません。
集音器と言うものになります。

集音器?なにそれ?音を大きくするんだから補聴器でも集音器でも同じでしょ?
そんな風に思う人は沢山いると思います。
補聴器と集音器は見た目はとても似ています。
しかし大きな違いが5つあります。

結論から先に言うと、補聴器と集音器の違いは

  1. 価格
  2. 使用目的
  3. 商品の分類
  4. 対象者
  5. アフターケア

の5つになります。
それぞれについて、順に解説していきましょう。

値段

補聴器と集音器で最もわかりやすい違いは値段になります。
集音器は非常にお手軽な価格で購入する事が出来ます。
両耳で2万円程度からあり、高くても6~7万円程度で購入する事が出来ます。

ところが補聴器は片耳で安くても6~8万円、両耳で使うと軽く10万円は超えてしまいます。
どうしてこんなに値段に差があるのでしょうか?
その理由は集音器と補聴器の違い5つのうち、残り4つに隠されています。

使用目的

集音器と補聴器は使用する目的が異なっています。
どちらもマイクから集めた音を大きくして、レシーバーから音を出すという原理は同じです。

集音器は「音」を大きくします。
マイクで集めた音全てを、均等に大きくします。
補聴器は「言葉」を大きくします。
マイクで集めた音の中から雑音と言葉を区別して、言葉だけを大きくします。

聞こえないなら音を大きくすればよいと考えがちですが、難聴になると音を大きくしても言葉を聞き取る事はできません。
難聴者の多くは感音難聴という難聴で、感音難聴は音を感じる部分に問題がある難聴です。

皆さんが想像する難聴は、例えば「ドレミファソラシド」という音が「ドレミファソラシド」と小さく聞こえているという風に考えていると思います。
しかし実際には「ドレ〇ファ〇〇シド」と聞こえる音と聞こえない音がある状態になっています。

この聞こえない音(言葉)を聞きたくて、集音器や補聴器を使って音を大きくしたりするのですが、集音器はマイクから集める音全てを大きくします。
小さな言葉を聴きたくてボリュームを上げると、周囲の聞こえている邪魔な音(雑音)が同じように大きくなってしまうため、「雑音がうるさくて聞こえない」という状態になってしまいます。

補聴器は言葉を大きくして周囲の雑音を抑えます。
聞こえない音だけを大きくして、周囲のじゃまな音は大きくなりすぎないようにする機能がついています。

補聴器を初めてつけるとほぼすべての人がうるさいと言いますが、集音器でうるさいと感じることとは若干理由が異なっています。

分類

集音器と補聴器は商品の分類も異なっています。
補聴器は医療機器です。
集音器は家電製品です。

補聴器は医療品医薬機器法という法律で、管理医療機器に指定されています。
管理医療機器とは「人の生命及び健康に影響を与える恐れがある事から、その適切な管理が必要であり、保守点検、修理その他の管理に専門的な知識及び技能を必要とする」と規定されている物をいいます。

補聴器は耳を守るために基準が設けられています。
突然大きな音が入ってきたときなどに音が大きくなりすぎないように上限があり、それ以上音が大きくならないように制御をする働きが搭載されています。

集音器は家電製品です。
オーディオ機器や冷蔵庫・洗濯機と同じ分類です。
耳を守るための基準は設けられていないため、大きな音が入ってきたときに音を大きくしすぎてしまい耳を傷める可能性が否定できません。

対象者

集音器と補聴器は使用する対象者も異なっています。

補聴器は難聴者を対象にしています。
聞こえが悪い人が、言葉を聴くために使う道具として作られています。

集音器は一般大衆に向けて作られています。
これは聞こえにくい人を対象にしているわけではないという事です。

アフターケア

集音器と補聴器の最も大きな違いはこのアフターケアにあります。
補聴器は購入して調整をします。
一度の調整ではなく、何度も調整を行います。
その人の聴こえに合わせて、最適な音になるように調整を行います。
そして調整が一旦終了しても、年に1度は再調整をする必要があります。
補聴器を使用すると、常にアフターケアを行う必要があります。

集音器はアフターケアはありません。
購入して終わりです。
個別に音を調整する事はできません。
できる事は音を大きくするか、小さくするかのどちらかだけになります。

また通信販売で販売されている補聴器は、補聴器の基準は満たしていますが個別に音を調整する事はできません。
言葉をしっかりと聞きたいと考えている人は、自分の聞こえに合わせた調整が出来る補聴器を選択する事をお勧めします。

まとめ

補聴器は

  • 値段は高い
  • 言葉を聴くために作られている
  • 管理医療機器である
  • 難聴者が対象の商品
  • 個別に調整する事が出来る

集音器は

  • 値段は安い
  • 音を聞くために作られている
  • 家電製品である
  • 一般大衆(聞こえる人)が対象の商品
  • 個別に調整は出来ない

言葉を聴きたいと思うなら、補聴器を専門に取り扱っている専門店で専門家である認定補聴器技能者か言語聴覚士に相談をしてください。

聞こえにくいなと思ったら、まずは聞こえにくい原因を確かめるために耳鼻科へ行き診てもらいましょう。
そして聞こえにくい事で困っているのならば、補聴器を使ってください。
見えなくなったらメガネをするように、聞こえにくくなったら補聴器を使って聴こえの負担を減らしてください。

補聴器について相談したいという方は、西部補聴器までお問い合わせください。

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北村 美恵子

認定補聴器技能者。これまで500名以上の方の聴こえに関するお悩みを解決してきました。西の風新聞にてコラムも連載中。 補聴器に関することなら何でもご相談ください。

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