知って納得!補聴器が高額な5つの理由

補聴器を使ってみたいと考えた時、一番気になるのは価格です。
とにかく補聴器は値段が高い!こんな小さくて軽いものがどうして30万も50万もするの?
そんな風に思う人は沢山いると思います。

補聴器が高くなるには4つの理由があります。
補聴器が高くなる4つの理由と、何故そんなに高くなるのか?具体的にちょっとわかりやすいお話を一つと、格安補聴器だと聞こえないの?という事についてお話していこうと思います。

補聴器が高額になる理由は

  1. 補聴器は高度な技術が使われた精密機器
  2. 補聴器の使用人口は限られている(大量生産・大量消費商品ではない)
  3. 研究・開発費がかかる
  4. 代金の中に調整費・技術料金・アフターフォロー代金が含まれている

以上4点の理由があります。
それぞれについて解説していきます。

補聴器は高度な技術が使われた精密機器

世界には様々な音が溢れています。
その沢山ある音の中から、補聴器は雑音と人の話し声を瞬時に聞き分けて、雑音は抑制し言葉を大きくしています。これがどれだけすごい事かというと、例えばウォーリーを探せ!という絵本がありますが、絵本を開いた瞬間にウォーリーを見つけてさらにウォーリーだけ拡大して見せるようなものです。

通常感音難聴の聞こえ方は音がハッキリと聞こえず、ぼやけた聴こえ方をしています。
そこもある程度補聴器がクリアに聞こえるように、サポートをしてくれます。

聴こえを視覚に置き換えて説明します。

この犬の写真は聞こえている人は全て見えています。

しかし聞こえていない人はこのよう見えます。

一部分だけ聞こえていても全体像がわからないので、何か生き物であることはわかりますがハッキリとはわからない状態になります。

補聴器はこの欠けている部分を見えるようにサポートしてくれます。
この写真をギュッと押しつぶした感じで、聞こえの幅に合わせて音を圧縮します。

するとちょっと写真だと不格好になりますが、犬だという事がわかるようになります。
これらの処理を音が入ってきた一瞬で、あっという間に処理します。

最近の補聴器は無線通信がついているので、左右の補聴器同士で通信をしてバランスを取りながら音を調整したりもできるようになっています。
Bluetoothが搭載されていてスマホと補聴器をペアリングする事で、自分の聞こえに合わせて音を最適化してくれる、超ハイスペックなワイヤレスイヤホンとして使用できるようになっているものもあります。

補聴器の使用人口が限られている

補聴器は難聴者を対象として作られている器機です。

現在の日本全体の中で難聴者は、人口の15%程度(約1994万人)と言われています。
一般大衆向けの商品ではないため、どうしても大量生産・大量消費が難しい現実があります。
限られた人のために作るとなると、一つ当たりの単価が高くなる傾向があります。

研究・開発費がかかる

聴覚に関する研究は日々新しい情報が更新されている状態です。
新しい情報が出るごとに、補聴器も新しく進歩していきます。
より良く聞こえる製品を届けるために、日々研究・開発が行われています。
この研究・開発に膨大な時間と資金が必要になります。
それらを回収できる価格設定にしないと、新しい研究・開発を行う事が出来ません。
するとどうしても価格が安くは出来ないという現実に直面します。

商品代金の中に調整費・技術料・アフターフォロー代金が含まれている

意外と知られていない事なのですが、補聴器の価格には調整にかかる技術料やアフターフォロー代金が含まれています。
補聴器は一度調整して終わりではありません。何度も調整をする必要がありますし、調整は常にアップデートをする必要があります。
どのお店でも取り扱っている器機は同じなのですが、補聴器は調整する人によって聴こえ方が大きく変わります。
調整とアフターフォローがしっかりと出来なければ、ただの高い耳栓になってしまいます。

西部補聴器では他店購入の補聴器でも調整費を頂いて調整をしています。
しかし他店購入補聴器を調整してくれる店舗は少ないです。
ですから補聴器を買うお店選びはとても大事です。

補聴器の価格差の理由

さて、ここまでを見てきて補聴器の価格が高い理由は何となくわかったでしょうか?
補聴器と一言で言っても値段はピンキリになります。
安い物は片耳で6~7万円台、高いものは片耳で50万円台とかなり幅があります。

どんなものを買ったらいいのか?そんなに大きな違いはないだろうし、安いのでいいよと通信販売などで補聴器を購入してしまう人もいると思います。

補聴器と一言で言っても価格に大きな差があるのは何故なのでしょうか?

アナログをデジタルに処理する

補聴器にとって音を処理する事はとても大切な事です。
アナログな音をデジタルに処理する原理をここで少し説明します。

音は空気を振動させて届いていきます。
アナログの音の波形はこのように滑らかな曲線を描いて届きます。

これをデジタル処理するには、縦軸と横軸の座標を作りマス目を作って音を処理していきます。
CDの音を作るときと原理は同じです。
マス目が細かいほど、原音に近い音になります。

このマス目が細かい処理をしている補聴器ほど、価格が高額になります。
音を細かく処理するほど、取りこぼしが無くなります。
同じ音源を処理するにも、マス目が荒くなるとデジタル波形が変わってきます。

ピンクの処理の場合、赤い処理に比べると目が粗くなっているため取りこぼす音が出てきます。
さらにマス目が荒くなると・・・

このように取りこぼす音がかなり多くなります。

取りこぼす音が少ないほど、言葉を聞き分ける要素を拾う事が出来ます。
さらに雑音を処理する時にも、より精度が高い状態で雑音を抑制する事が出来るようになります。

高額な補聴器はマス目が細かく、音をより原音に違い状態で処理しています。
対して安価な補聴器ほど、マス目が荒く音の取りこぼしが多くなっています。

言葉を認識する時、この波形が原音と近いほど聞き取りやすくなります。
波形が原音から離れるほど、言葉がハッキリとしない状態になりやすくなります。

価格が安い補聴器はこのような理由から、聞こえに満足できない事が多くあります。
また通信販売で購入できる補聴器は、自分の聴力に合わせることもできません。
結局良く聞こえないという理由で、使わなくなることが多くなっています。

格安補聴器の使用感とは

高い補聴器と安い補聴器では音を集めて、デジタル処理する段階で違っているという事はわかりました。
では使用感に関してはどうでしょうか?

ドレミファソラシドという音を聞いたとき、感音難聴だとハッキリと聞き取る事は出来ない場合が多いです。
高い補聴器だと「ドレミフソラスド」という感じで聞こえると想像してください。
これが安い補聴器だと、聞き漏らす音が出てくるので「トレミフソラスト」という感じで聞こえます。

イントネーションなどでドレミファソラシドと言っているのは推察できますが 、ちょっと聞きにくいというか一瞬??と考えてしまうかもしれません。

聞きなれている言葉だとスムーズに予想が出来るのですが、聞きなれない言葉が出てくると予想が出来ないため会話を理解することが難しくなります。

話す相手が限定されているような方であれば、格安補聴器を使っても不自由はないと思います。
しかしお仕事や学校などで聞く必要がある人は、格安補聴器ではなくある程度機能がしっかりとある物を選ぶ方が良いでしょう

おすすめの格安補聴器

補聴器の価格は搭載されている機能などで大きく変わっていきます。
格安補聴器は機能が限定されています。
雑音抑制機能と突発音抑制などは基本としてついています。
しかし雑音制御の性能はあまり良いとは言えないため、静かな環境で使う事をお勧めします。

形も限定されてきます。
耳かけ補聴器はBTEタイプという昔ながらの形の物になります。
耳穴補聴器はカナルサイズ以上になります。
小さくて目立たないというものは、格安補聴器にはありません。

価格は片耳で耳かけ補聴器で6~8万円、耳穴補聴器11万円~、箱形補聴器4万円~になります。

まとめ

  • 補聴器は高度な技術が使われた精密機器
  • 補聴器の使用人口は限られている(大量生産・大量消費商品ではない)
  • 研究・開発費がかかる
  • 代金の中に調整費・技術料金・アフターフォロー代金が含まれている

以上の4点の理由から、補聴器は値段が高くなります。

補聴器の価格に大きな幅があるのは、音をどれだけ原音に近づけられているかという部分に違いがあるためです。
言葉をしっかりと聞きたいと考える方は、通信販売ではなく自分の聞こえに合わせて調整ができる補聴器を購入してください。

補聴器は確かに気軽に買える価格の物ではありません。
しかし補聴器を使用する事で得られる価値に目を向けてみてください。
補聴器は聞こえない事で起きる、様々な人間関係のトラブルやストレスから解放してくれます。
聞こえない事で我慢していた事や、諦めていたこともチャレンジできる可能性が出てきます。
しっかりと聞こえる補聴器を使用すると、その価値は想像以上の物になります。

まさに聞こえる喜びはプライスレスです。
聞こえにくいけれど、補聴器が高いからと我慢している人もたくさんいると思います。
しかし聞こえないストレスが起因となり、様々な病気を引き起こすこともあり得ます。
聞こえない事を軽く考えずに、まずは耳鼻科へ相談に行きましょう。
聞こえない原因をしっかりと診てもらい、補聴器の相談は補聴器専門店の認定補聴器技能者か言語聴覚士にしてください。

価格もピンキリでありますので、まずは西部補聴器へご相談ください。

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北村 美恵子

認定補聴器技能者。これまで500名以上の方の聴こえに関するお悩みを解決してきました。西の風新聞にてコラムも連載中。 補聴器に関することなら何でもご相談ください。

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